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玩弄 [12月]

出口のない迷路は

迷路だということにすら
気付くことなく

終わりを告げられてしまう

これで終了

始まりも終わりも
選択権などない

いつの間にか
勝手に始まっていた遊戯は

与えられることと
奪われることを

繰り返し

息つく暇なく
引き摺られるように

長い時間をかけて
嬲られる

簡単な決まり事の
分かりきった遊戯を

どう進めるのかと
必死で考えて

更なる上へと
まだもっとと

欲張るだけの
価値があるのか

甚だ疑問で
やる気すら起きない

とっくの昔に匙を投げた

どんな思いも
自分では止められなくて

現実に似気無い
思いですら

自分のモノだと

無理矢理
認識させられる

どんなに幸せでも
どんなに苦しくても

何一つ実感がなかった

これが自分だと
何故言える

こんなもの
始めから望んでいなかった

こんな遊戯
何度もやめてしまいたいと思ったし

実際に
やめてしまおうとさえしたのに

いつも
得体の知れない何かに
引き戻され

飽きもせず
続けるしかなくて

今日も
先の見えない迷路を
迷いながら進んでいる

どの途を選んでも
どれだけ進んでも

辿り着く先は同じ

手にできるものは同じ

何をこんなに必死に
頑張るのかわからない

これが正解だと
どうして言える

皆が必死でやってる
この遊戯を

どこか馬鹿にしつつも
捨てられずに

まだ続けている自分を
憐れんでいる

あなたは
どうして続けているの

あなたは
まだ続けるつもり

あなたに出逢って

きっとこれは
全力で走りきった人が

勝ちなんだと
思うようになった

辿り着くまでの時間はちぐはぐ

同じはずの終りが
人によって
行き当たる先が違うように

自分が選択した結末から見る景色は

迷路で繰り広げられてきた
障害物と自分自身との
選択と決断の連続で

全く異なるものになる

一つを得て
一つを失う
利益の伴わない行為

それが
何かなんて
関係なくて

新しい何かを生み出し
古い何かを捨てていく

どちらが欲しい
何が重要
どうしたいのか

いつも試される

今見ている風景が
人によって違うように

今でさえ
昨日とは違う自分がいるのに

その先なんて
分からないから

ただ進むしかなくて
ただ信じるしかなくて
ただ走り続ける

迷いながら
泣きながら

転んでも尚
走り続ける

傷ついた身体から
赤黒い血が流れる

壊れた心から
悲鳴のような鼓動が聞こえる

喚いても
叫んでも
止められない

他に理由や方法が見つかれば

簡単にやめるだろうけど
それが見つからない

自分を見捨てずにいてくれる人が
同じ遊戯で苦しんでいるから

一人で強制終了なんてできなくて

白紙に戻したくても
あなたの顔が忘れられなくて

納得してないし
無駄だと思うし

馬鹿げてるとさえ

今でも
思っているけど

続けてみるよ

あなたが教えてくれた

続けていくことの意味
迷うことの辛さ
信じることの強さ

もしかしたら
違う何かに出逢えるのかもしれないから

今なら分かる

いつも護ってくれていたのは
いつも正してくれていたのは
あなたの存在

迷路は

迷えば迷うほど
傷つき

長ければ長いほど
途方に暮れる

その中で
あなたに出逢って

どうにか
今まで
生きて来られた

どうにか
まだ
この途を歩んでいる

だから
もう少し
迷ってみようと思う

苦しみながら
楽しみながら

たとえ涙が止まらなくても

どんなに時間がかかっても

あなたと共にいられなくても

一人でも構わない

進むことはやめない

ただ
あなたを信じる
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